カフェ塾(8)2010年8月

第8回カフェ塾レポート

第八回Cafe塾 奈良塾

分権時代を考える・講演と議員トーク
『議員から見た分権 明日の自治体』

 

■基調講演 「分権・道州制と市町村」 市川喜崇 同志社大学法学部教授
■市川教授と議員のトーク 「議員から見た分権ー明日の自治体」

講師:同志社大学法学部 市川喜崇(よしたか) 教授

日時:平成22年8月21日(土)午後3時00分~6時00分

場所:奈良県経済倶楽部 5F大会議室

□基調講演   3:00~4:10  市川喜崇法 教授
□議員トーク  4:20~5:30  浅川清仁奈良県議・天野秀治奈良市議・塩見牧子生駒市議
□質問タイム 5:30~6:00
<講師プロフィール>
松本市出身。1987年早稲田大学経済学部卒。福島大学助教授を経て2000年に同志社大学助教授、2004年に教授。専門分野は行政学・地方自治。研究テーマは、日本の中央ー地方関係、地方分権改革、道州制。

第8回カフェ塾 奈良サマースクール 報告

今回は奈良道州制塾サマースクールとして、「分権時代を考える 講演と議員トーク」を企画、市民約30人が参加した。

まず同志社大学法学部の市川喜祟教授が「分権・道州制と自治体について」と題して基調講演。道州制の意図する広域行政は府県連携、府県連合でかなりのことが可能なのではないか、道州の規模が自治体としての枠を超える中級国家並みとなり運営が難しいのではないかとの見方を示した。

続いて市川教授も加わり、浅川清仁奈良県議、天野秀治奈良市議、塩見牧子生駒市議による議員トーク。議員から見た分権時代についてシンポジウム形式で語り合った。議員からはそれぞれの自治体の課題についての説明の後、道州制について浅川県議からは「閉塞感打破のため国のかたちを変革するとき。地方でフットワーク軽く自由にできる体制が重要」と積極的意見が出された。天野市議、塩見市議からは分権の必要性、重要性を評価する一方、道州制については、まず広域連携を推進すべきではないか、移行プロセスが不明で奈良県内の町村が置き去りにされるのではないか、との慎重論も出された。 道州制について積極論と慎重論の両論が示された形になったが、道州制実現への視点と課題を考える上では、争点が浮かび上がったシンポジウムとなった。 なお、この会合は8月26日付読売新聞奈良版に掲載された。


読売新聞奈良版 (H22.8.26記事全文)  

道州制シンポ 県議らが意見ー 奈良
市民団体「関西州ねっとわーくの会」(高松義直代表)は、道州制の長所と短所について考えるシンポジウムを奈良市の経済倶楽部経済会館で開いた。 市民ら約30人が参加。浅川清仁県議は「国の閉塞感を乗り越えるためにも日本の形を変えることが重要」と主張。「インパクトが大きい道州制より、まずは広域連合を」(天野秀治・奈良市議)、「州内の格差が広がるのでは」(塩見牧子・生駒市議)といった意見も上がった。 シンポジウムに先立ち、同志社大の市川喜祟教授(地方自治)が「分権・道州制と自治体について」と題して基調講演。市川教授は「道州制が実施されると、欧州の中規模国家並みになる。奈良県のように人口1万人未満の市町村が4割を超える自治体でうまくやっていけるのか」と疑問を投げかけ、慎重な姿勢を示した。

 

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